物件選び

新築マンションの購入は資産性としてどうなのか?

2020年7月9日

オフィスのデスクより、

年末年始休暇の間にたくさんのお問い合わせをいただきました。ありがたいことです。

その中のひとつに気になる問い合わせがありました。

相談ベースなのですが、マンションの購入を考えていて、資産価値があるものにしたくて新築にしようか迷っているというもの。

個人的な意見としては、これは間違いで、その理由とともに解説していきます。

新築マンションが高いのは、コストが高いから

よく勘違いしている方がいらっしゃいますが、新築マンションが高いのは「新築」だからではなく「コストが高い」からです。

中古マンションは取引相場が目安となって価格が形成されていきます。取引相場とは、買いたいと思う人と売りたいと思う人の価格の平均値です。

このことを相対(あいたい)取引といって、買い手と売り手が合意してはじめて価格が形成されていきます。

それに対して新築と言うのは、買い手の希望は一切なく、売り手が新築マンションを作るときにかかったコスト(土地価格や建築費、販管費や広告宣伝費など)を積み重ねていく方式です。

そして売主の利益を最後に計上して販売価格がきまるので、必然的に新築マンションの価格は高くなるのです。

日本では新築信仰が強いので、新築に高いコストを払うことに違和感を持ちませんが、何も新築だから高いわけではなく、価格がコスト方式なので高いだけです。

本当の資産価値とは?

マンションの資産価値を考える上でも、大切な視点のひとつに資産価値があります。マンションの購入を検討する方は、この資産価値を理由に挙げる方も多くいらっしゃいます。

資産価値とは、将来売れるというのはもちろんなのですが、本質的な意味を考えれば、暮らしの豊かさに貢献するものです。

暮らしの豊かさに貢献する資産価値は、ただ単に将来それなりの値段で売れればいいというのではなく、買った時と売った時の差が小さいものであるべきです。

買った時と売った時の差が小さければ、それだけ住宅支出が安く済んだということになるので、結果として暮らしの豊かさに貢献してくれています。

そこで新築マンションの場合は、新築時が一番価格が高く、そこから値段を下げていき、約25年には新築時の3分の1近くまで値段を下げます。

なるべく価格差が小さくなるようにするのであれば、新築を買うとどちらかというと資産価値の観点からは損する可能性が高くなります。

そもそも今の新築マンションが、、、

そしてもう一つ資産価値にかかわる視点で、マンションそのものがもつ競争力というものがあります。

これはマンションが建築された時代によって変わります。

詳しくは説明は「建てられた時期で見極めるマンションの特徴」も合わせて参考にしていただくと理解が深まります。

今の時代というのは、土地の相場が高く、良い立地はホテルやオフィスビルに取られ、建築費も高騰しているという、新築マンションにとって苦しい状況です。

そんな中でも少しでも手の届きやすい価格に抑えるように、今の新築マンションは広さやグレードがかなり抑えられています。

新築だから高い値段も、10年もすれば新築プレミアムがなくなり、中古市場で他の中古マンションとの競争になります。

マンションの価格推移はある程度年数が経てば、ほとんど変わらなくなるので、マンションそのものの競争力が資産価値になります。

つまり競争力の弱い今の新築マンションは、将来売るときにかなり値を下げる可能性が高いのです。

こういった理由により、資産価値を考えるのであれば、新築マンションはあまり向いていないのではないかというのが私の考え方です。

あなたの資産価値をマンションに求めるのであれば、ぜひ参考にしてみてくださいね。

宮田明典

P.S

新築の資産価値を調べる方法について書いたメルマガも参考にしてください。

新築マンションの資産価値を調べる方法

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