時事・知識・マインド

名古屋駅の近代歴史と進化

2017年7月21日

オフィスのデスクより、

ここ最近、ゲートタワーが完成して再開発に一服感のある名古屋駅。

そしてゲートタワーの完成してすぐの今年の5月、名古屋圏に大きな変化が現れました。

名古屋圏の百貨店売り上げのトップは長年栄地区でしたが、ついに名古屋駅地区がその座を奪いました。

その昔、1993年まで使われていた名古屋駅はJR東京をしのぐ「東洋一の駅」とうたわれるほどの威容を誇っていました。

ただ名鉄百貨店や近鉄百貨店などはあったものの、商業施設の集積という意味では栄に次ぐ2番手の地位に甘んじていました。

しかし2000年に「ジェイアール名古屋高島屋」が開業すると、少しずつ客が名古屋に流れ始めます。

実は計画時の1990年には高島屋ではなく、松坂屋が入る予定だったそうです。

もともとゲートタワーのあった場所には松坂屋名古屋駅店がありました。

にもかかわらず、松坂屋が入店を決断したのは、「あんな場所に他の百貨店に入られたら大変だ」という思惑があったそうです。

しかしバブルが崩壊し、百貨店の売上も激減し、1994には出店を断念しました。

時代が違えば、「ジェイアール名古屋高島屋」ではなく「ジェイアール名古屋松坂屋」になっていたのかもしれません。

開業当初の高島屋の売上は600円ほどと言われていますが、2014年度には1300億円を売上、14年間で倍以上に伸びています。

なぜこんなに売上が伸びたかといえば、近隣の岐阜県や三重県からの流入が増えたことが挙げられます。

岐阜の駅前なんかもなんとなく閑散としていますが、名古屋駅に吸収されているのでしょう。

百貨店に限らずオフィスも相当名古屋駅地区は増えていて、一時期は栄の賃料も下がっていました。

周辺から人を集め再開発の著しい名古屋駅の進化は東京・大阪駅をすでに超えています。

名古屋駅向かいにある「大名古屋ビルヂング」という名前がありますが、あのビルがたったのは伊勢湾台風の被害にあってほどなくです。

当時の三菱地所の社長が、被災した名古屋をみて地方進出の第1号の出店を決めたそうです。

同ビルのHPには1号ビル竣工の際に、「大名古屋圏の御用をつとめてほしい」という思いを込めて命名されたそうです。

ちなみに「ビルヂング」という特徴的な表記ですが、ビルの英語表記は「Buliding」となり、日本語に直すとに「zi=ジ」ではなく「di=ヂ」というふうになったそうです。

三菱地所の建物には割と多い表記で、大名古屋以外にも「大手町ビルヂング」などがあったりします。

名古屋の人は何であの名称なんだろうと思う人もいると思いますが、名古屋の人が思っている以上に、「大名古屋ビルヂング」という名称は全国的に有名だったりするんですよ。

宮田明典

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