物件選び

マンションと修繕積立金から紐解く未来予想図

2020年6月14日

オフィスのデスクより、

マンションの管理状態の見極めで、修繕積立金の蓄えの状況と修繕状況の確認は欠かせません。

管理組合の調査をする上で、長期修繕計画書などの書類などがすべてそろっていれば調査しやすいのですが、無い場合も多々あります。

ない時はどうするのかというと、過去の工事履歴や価格を参照しながら、仮想の長期修繕計画をシミュレーションするのですが、過去の工事価格もないときもあり、その時は平均的な数字を使います。(過去の事例や規模のデータから割り出すことが多いです)

ただ実際、マンションの平均ってどれくらいなんだとうと思い、調べてみたらデータが出てきました。

マンションの1戸当たりの平均的な修繕工事負担額は?

このデータは東京都のマンション実態調査によるもので、マンション1戸当たりの修繕積立金の1回あたり負担額のデータです。

大規模修繕工事は都心部の方が高くなりますので、地方ではこれよりも安くなることもあるかもしれません。

傾向として、多くのマンションが戸当たり120万円以内に収まっています。

またマンションの規模が大きくなればなるほど、スケールメリットが効いていることも分かりますね。おおよそ平均すると1戸あたり100万円みておけば良さそうですね。

戸建てとマンションの修繕積立金の比較

一方で、普通の戸建てでも同じくらいの周期で外壁の塗り替えなどの大規模な修繕工事の必要がありますが、それにかかる費用は平均して100~150万円くらいです。

そうやって考えると、修繕積立金のみで考えれば、戸建てよりもマンションの方が得なのではないかと感じます。

しかし実際のところ、マンションの場合は、築年数が古くなればなるほど修繕費用は高額になります。

一方で戸建て住宅は、築年数によってもそこまで大きく価格は変動しません。

そうなると古いマンションほど修繕費が高額になるので、価格の下落圧力が強くなるということが考えられます。この考えは実際にデータに出ているのですが、購入時はマンションの方が資産価値が高く、時間が経つにつれ逆転します。

マンションは管理を見て買う

特に修繕積立金が足りないマンションでは価格の下落がより一層大きくなり、逆に管理状態が健全なマンションでは、価値がそれなりに保たれるのではないかと考えます。

このことは現在進行形で、まだきちんとしたデータはありませんが、色んな情報を総合的に判断していけば、やはり管理状態の良くないマンションはこれから値を下げていくのだろうなと予想しています。

これから時間が経ち、古いマンションが増えていくということは、問題が表面化するマンションもたくさん出てくるということなのです。

あと最近感じるのは、マンションの大規模修繕工事の費用の高さ。

管理会社の言いなりになっている管理組合では言い値でやってしまっていることも多々あると思いますが、これを相見積もりをとって適正な業者を探すだけでも全く違うのですが、それができていないマンションも多く残念に感じます。

「マンションは管理を見て買え」とはよく言ったものです。そんな未来予想図がある中で、あなたはマンションの管理状態をしっかり見極めていますか?

宮田明典

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