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マンションで気になるあの足音

宮田明典

ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は15年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。 ▶︎▶︎ このエージェントに相談する ◀︎◀︎

オフィスのデスクより、

ちょうど1年前くらい前だったと思いますが、当社へお問い合わせをいただいたとある女性がいました。

その方は賃貸マンションに住んでいて、足音が気になるから分譲マンションに引っ越したいと言ってきました。

聞くと、足音が気になったから同じマンション内の最上階に引っ越したが、今度は隣の人の音が気になるとのこと。

それならもういっそのこと、分譲に引っ越そうと思い問い合わせしてきたとのことでした。

分譲と賃貸だと音の聞こえ方は違うか?

まず分譲マンションと賃貸マンションで音の聞こえ方は違うのかということですが、一概に言うことは出来ませんが、比較的分譲マンションの方が音に関しては聞こえにくいことが多いです。

分譲マンションは長く住むことを前提に作っているので、造りが丈夫です。

それに対して賃貸マンションでは、造りの良さよりも収益性が重要だったりするので、なるべく建築コストを抑えて利回りを良くしたいという気持ちが働きます。

そもそもマンションを作る時の目的が違っていることが、音の聞こえ方にも関係しているといえます。

床で起こる音の種類

床周りで起こる音の種類は以下の2種類があると言われています。

①軽音床衝撃音

例)スプーンや携帯電話などの小物類を落としたり、足音など

②重音床衝撃音

例)子供が走り回る、椅子から飛び降りる音など

そしてこの2種類の音に対して、それぞれ効果のある対策が変わってきます。

軽音床衝撃音を左右する要素

冒頭のお客様の例にもあった足音などの軽音床衝撃音は、床の素材が影響します。

今時のマンションであればフローリングが多いですが、畳やカーペットなど、柔らかい音の方が遮音性能は高くなります。

材質によって目安にある遮音性能というものがあります。

また遮音性能はLL-○○というように表記されます。(○○には数字が入ります)

実はこの音に関する問題は、マンションに住んでいる人にとっても重要な問題で、床材や遮音性能を管理規約で定めているところが多いです。

よくあるのは、「フローリングを使う場合はLL-45以上の遮音性能を有するもの」といったものです。

この数字は低いほどよくなります。目安としては以下のものが参考になります。

最近はこの中でLL-45以上と規定されているマンションが大半です。

小さなお子さんがいたり、不要なトラブルを避けたいのであれば、リフォームなどで特急クラスの床材に変更するのもいいかもしれません。

重音床衝撃音を左右する要素

そして子供が走り回ったり、椅子から飛び降りたり。相当大きな音や振動に関しては、床材ももちろんですが、コンクリートのスラブ厚と呼ばれるコンクリートの厚さと梁で囲まれた面積が影響します。

スラブ厚は200mm以上が理想とされますが、大体のマンションはそれ以上になっています。

それよりも梁に囲まれた面積が狭いほど音は響きにくくなります。

太鼓をイメージしてもらうと分かりすいですが、枠が梁で、叩くところがスラブだとすると、枠が狭ければ狭いほど、振動は少なりますよね。

その原理です。(伝わりにくくてすいません)

いかがでしょうか?

音が気になる気にならないは、もちろん人によって大きく変わるところではありますが、もし気になるようであれば事前にこのポイントがどうなのか調べてみるのもいいかもしれませんね。

宮田明典

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