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シリコンバレー銀行の破綻は金融危機か?日本の不動産市場への影響

宮田明典

不動産エージェントが探せるサイト「HOUSECLOUVER」の創業者兼CEO。全国の優良な不動産エージェントのネットワークを構築し、住宅業界にイノベーションを起こす傍ら、自身も現役の不動産エージェントとして活躍。 相談件数は毎年2〜300人にもなるトップエージェント。 現在は東京エリアと名古屋市周辺エリアに対応。

自宅の書斎より、

3月10日に突如として流れた、アメリカ第29位の銀行SVB(シリコンバレー銀行)破綻のニュース。

(ちなみに日本で第29位の銀行は伊予銀行。地銀なのでエリア外の人はどこ?ってなるかもしれませんね)

ドキッとした方も多いのではないでしょうか。

かくいう私もかつてリーマンショックの時に、ど真ん中ではないものの、リーマンブラザーズやメリルリンチも取引先だったという近い位置にいた身としてドキッとしました。

その後、アメリカの銀行がさらに一行破綻し、スイスの老舗老舗クレディ・スイス・グループの身売りが決まりました。

一連の破綻や買収劇の原因

まず今回の破綻の原因となったのは、欧米で金利が上昇したことの副作用です。

わかりやすく説明すると、コロナの時の金融緩和で市場に余ったお金が銀行に預けられ、銀行が運用先が限られる中、国債で運用していたら金利が上がって損失が発生したということです。

(金利が上がると国債価格は下落します)

ここまでであれば、損失は出ているものの確定していない損失で特に問題はなかったものの、銀行が損失を出していることを不安視した一部の影響力のある人たちが発信した情報がSNSを通じて拡散し、取り付け騒ぎが発生したことが直接的な原因です。

取り付けとは、銀行に預けていたお金を引き出すことなのですが、通常銀行にはそんなお金は置いていない(運用している)ので、現金化するために評価損の出ている国債を売って現金化する必要がありました。

そのまま何もなければただ決算書では損失はあるものの、経営としては問題ないよということで済んだのですが、現金化するときに損失が確定してしまい、お金が足りなくなるということで、破綻してしまったというわけです。

SNSが原因で銀行が破綻なんて今時らしいと言えば今時らしいのですが、ある意味怖いですよね。

ちなみにネトバンキングが普及したことによるお金の引き出しやすさも拍車をかけたと言われています。

この取り付け騒ぎで破綻した銀行の例は過去にもありましたが、現代だからこその要因で破綻までが早かった。本当に恐ろしい世の中です。

クレディ・スイス・グループは遅かれ早かれ

もう一つ大きなニュースとして、スイスの大手金融グループであるクレディ・スイス・グループのによる買収でしょうか。

この件は、早かれ遅かれの展開ではなかったのかなと思います。

たまたまSVB破綻がそのきっかけになったという印象です。

そもそもクレディ・スイス・グループは、過去に経営でやらかしていることが多く、ここ2年くらいは業績不振に喘いでいました。

そこへSVBが破綻したことで、クレディ・スイス・グループにも懐疑的な目が向けられたことにより、金融不安により身売りが決まりました。

もちろん身売りの裏には金融安定化を目論むスイス政府・金融当局がいたことは言うまでもありません。

リーマンショックとは質が違う金融危機

リーマンショックの時は、サブプライムローンという低所得者向けの住宅ローン債権がいろんな投資商品にさりげなく組み込まれていて、それが爆発して世界中の金融機関が経営危機に陥り発生したものです。

今回はどちらかというと、インフレとそれを抑えるために金利を急激にあげたことへの副作用です。

欧米ではインフレを抑えることと金融危機へ同時に対策をしなければいけないので勝負どころです。

一方で日本は、金利は相変わらずの低金利で連鎖の可能性は今のことろ非常に低いと言えます。

しかし今回の一連のニュースの本質は、人々の心理です。

例えば「A銀行が破綻するかも」なんてニュースが真でも嘘でもSNSなんかで拡散したら、取り付け騒ぎが発生し破綻。

そしてその不安が他の銀行にも飛び火する、なんてこともなくはないです。

とりあえずその対応を欧米の金融当局を上手くやってくれることを、日本は見守っているという段階でしょうか。

欧米の金融当局もリーマンショックを経験していますので、対応策についてはよくわかっています。

実際SVBが破綻した時の預金保護への対応も迅速でした(あれが遅れたら連鎖破綻がかなり増えていて本格的な金融危機に突入したと思います)

日本の不動産市場への影響は?

このブログを読んでくださっている方は、大半が不動産売買を考えている方だと思うので、気になるのは日本の不動産市場への影響ではないでしょうか。

私の個人的な見解ですので、絶対こうなるという保証はないので、一つの参考意見として読んでいただきたいのですが、今のところ影響はほぼなさそうかなと思います。

今回の件で日銀も利上げしにくくなった側面もあると思いますし。

(後から振り返った時に、実は日銀の政策は正解だったなんて言われるかもしれません)

ただ欧米の信用不安が広がれば、投資目的の商業系不動産は影響を受けると思います。

商業地のビルや湾岸エリアのタワマンなどは値を下げる可能性はあります。

金融不安は投資の手仕舞い(現金化)や、銀行の貸し出しに影響しますので、投資系・商業系不動産はもろに影響を受けます。

逆に住宅系の不動産はあまり影響は受けないと思っています。

住宅系不動産の相場は金融危機とは切り離したほうがいい

住宅系不動産が下がらないと言っているわけではありません。

今回の金融危機とは間接的に影響はありますが、モロに影響するというものではありません。

そもそも住宅は賃貸か持ち家かのどちらかで必ず住宅支出はかかるわけで、不景気になれば景気刺激策が入りますし、相場が下がれば賃貸よりも得になって人が流れてきてすぐに相場が元に戻ってしまうからです。

実際リーマンショック時も下がったのは都心部だけで、それも一年経てば元に戻ってました。

それよりも住宅系の不動産相場に影響しているのは、金利と人口減少です。

今よりも金利が上がれば相場は下がります。

これは本当の家の値段は住宅ローンの値段だということが分かると理解しやすいと思います。

支払い総額が決まっている中で金利が上がれば利息部分は増えるので、元本部分にあたる物件価格は下がります(下がらないと売れなくなる)。

逆に金利が下がれば、利息が減るので元本部分にあたる物件価格は上がります。(これが今現在の状況)

あとは人口減少が最も影響しています。

住宅不動産の相場を決めているのは景気ではないんです。

どんな物件を選ぶかが肝になる

人口が減るということは、需要が減るということになるので、魅力がない不動産の価値は下がります。

今でも都心部では不動産価格は上昇していますが、地方では下落しています。

これは人口が増える都心部の不動産は価値が上がり、人口が減少している地方の不動産の魅力が下がって価値が下がっているに過ぎないのです。

なので景気や相場云々ではなく、本質的にはどんな物件を選ぶか。これに尽きると思います。

どんな物件を選ぶかは、立地と個別性を判断します。

立地はネットの情報でもある程度は判断できますが、個別性の判断はプロのコンサルティングが必要です。

なので担当者選びがこれからの不動産売買にとってとても重要な要素になります。

ちなみに不景気対策にはライフプランニングシミュレーションをしっかりしておくこと。

ある程度辛めの想定をしておくことで、不景気への耐性がある資金計画になります。

先行き不透明感はありますが、対策はできます。

ぜひあなたもこれから家を買うことを考えているのであれば対策は万全にしておきましょう。

宮田明典

P.S

こんな時代だからこそ、私が運営しているハウスクローバーが家探しに欠かせないツールになるのではないかと考えています。ぜひ活用ください。

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