住宅ローン

なぜ、住宅ローンの全期間固定金利を取り扱っている金融機関が少ないのか?

オフィスのデスクより、

住宅ローンの金利には変動金利と固定期間選択型金利、そして全期間固定金利の3種類があります。

変動金利と固定期間選択型金利については、過去10年間ほとんど変わっていませんが、全期間固定金利は比較的動いていて、特にここ最近は上昇傾向にあります。

全期間固定金利は借りている間中、金利が変わらないので、家計にとっても安心感があり、弊社の顧客は全期間固定金利を選ばれている方が多いです。

それでは実際に全期間固定金利を扱っている金融機関を探してみると、意外と扱っている金融機関が少ないことに気が付くと思います。

愛知県にたくさんの金融機関がありますが、全期間固定金利を扱っているところは、片手で数えられるくらいしかありません。

この「なぜ」を知ることは、金融の正しい知識を身に着けることにもなります。ぜひこの記事をよんで正しい知識を身に着けましょう。

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リスクはどちらが負う?

住宅ローンに限らず、金利にはリスクという概念が存在します。

ここでいうリスクは、「危険性」のことではなく「不確実性」のことを指します。

そしてこの「不確実性」というリスクをどちらが負うのか?

それは、変動金利と短期の期間選択型金利は「借りる側」、長期間固定金利については「貸す側」と言われています。

なぜかというと、変動金利は金利が上がればその分を銀行は住宅ローンの金利を上げることができます。

この時の銀行は損をしません。逆に支払い額が高くなる消費者がそのリスクの影響を受けているということになります。

一方、長期間固定金利では、貸した時の金利から金利が上がっても、銀行はその分を消費者に請求することができずに、差額は銀行が負担しなければいけません。

つまり長期間固定金利では、銀行が不確実性のリスクを負うということになります。

なぜ全期間固定金利を扱う金融機関が少ないのか?

それでは本題のところですが、なぜ全期間固定金利を扱う金融機関が少ないかと言えば、それは金融機関が損することを恐れているということがあります。

昔のバブル期に販売した積立商品は俗にいう全期間固定金利を高金利時に契約していたので、バブルの崩壊後に金利の逆ザヤ(金融機関が損している)の状態が続いたことから、長期間固定金利を扱うことに慎重になっているのです。

しかも今の金利は歴史的に見ても記録的な低金利です。

もし長期間固定金利をたくさん扱っていて、将来金利が上がった時に、銀行の収益が非常に厳しくなるリスクがあると考えているのではないでしょうか。

つまり、長期間固定金利は銀行にとってリスクが高く、金利が変動した分だけ消費者から金利をもらうことができる変動金利の方が銀行にとってはリスクが低いと考えているのです。

でもこれって銀行の立場からの話で、反対に借りる立場からすると、どうなのでしょうか?

なぜフラット35は全期間固定金利なのか

もう一つ最後に例をあげます。

なぜフラット35は全期間固定金利なのかあなたには分かりますか?

フラット35は国策企業なので、一般的な銀行が引き受けることができないリスクを引き受けている側面と、借りる人の間口を広げている分、長期間固定金利にしてリスクを抑えているという側面があるのです。

ここまでの話で、金融機関をはじめたしたお金のプロが考えていることは、損するとか得することかということではなく、「リスク(不確実性)」に対して不安を感じているということが分かると思います。

一般の消費者はあまりお金の教育を受けてきていないので、こういった話にはあまり詳しくなく、単純に支払額が高い安いとか、損得で考えようとします。

しかし、本当に考慮すべきは不確実性によって、自分にとって悪い方向に(金利の上下)動いた時に、自分(自行)が耐えられるかどうかで判断していくべきなのです。

ファイナンシャルプランナーが住宅ローンのシミュレーションをするときは、この不確実性を考慮して、金利を4~5%として計算します。

この高い金利で計算しても、家計が破綻する可能性が低い人は変動金利や短期間の期間選択型金利を選んでもいいということになります。

しかし、高い金利で計算して家計の破綻リスクが高まるのであれば、その方は長期間固定金利を選択した方がリスクを自分で持たずに金融機関に負わせた方がいいという考え方になります。

少し専門的な話で難しく感じるかもしれませんが、大きなお金を借りるので、正直なところ、これくらいのことはぜひ押さえておいてほしいポイントだと思います。

あなたはそれでも変動金利を借りますか?

宮田明典

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宮田明典

不動産エージェントが探せるサイト「HOUSECLOUVER」の創業者兼CEO。全国の優良な不動産エージェントのネットワークを構築し、住宅業界にイノベーションを起こす傍ら、自身も現役の不動産エージェントとして活躍。 相談件数は毎年2〜300人にもなるトップエージェント。 現在は東京エリアと名古屋市周辺エリアに対応。

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