時事・知識・マインド

不動産業界の闇、地面師ってどんな存在?

2018年10月17日

オフィスのデスクより、

昨日のニュースで、積水ハウスに対して地面師詐欺を行ったとして、男女数人のグループが逮捕されたようです。

この事件は被害額が約63億円という金額と、騙されたのが不動産大手の積水ハウスだったことから、話題性も手伝い広く知れ渡ることになりました。

所有者本人と思われる否定文書を怪文書扱いしてしまったり、社内からの疑問の声も無視して話を進めてしまった積水ハウスにも全く落ち度がないわけではないですが、それでも衝撃を受けたニュースでした。

そもそも地面師詐欺というのは、土地の権利証や身分証明書、印鑑証明書を偽造して上で、所有者になりすまし、売買をしてお金を搾取するというものです。

売主やその周辺の関係者はともかく、取引の公平性を担保する役割の司法書士までがグルになっていることも多く、騙されてしまう人も多いようです。

特に今回は契約の時に弁護士も立ち会い、身分証明書(パスポート)も確認していたということから、何人ものプロがそろって騙されたという、おっかない事件です。

最近では書類の電子化によって、だいぶ減ってきているそうなのですが、それでもこのような事件を聞くと、まだまだあるのだなあと思ってしまいます。

ちなみに今回の主犯格はおそらくまだ逮捕はされておらず、逮捕された今回の容疑者たちも、むしろ自分は知らなかったという立場を通そうとするので、立件自体が難しいと言われています。

地面師たちがグループで詐欺を行うのは、こういった逮捕された後の立件の難しさを計算にいれている側面もあるのです。

不動産業界でも、特にバブル期に暗躍した「地上げ屋」はまた違うタイプの闇な部分ですね。

実際僕も過去に一度、地上げ屋とは違いますが、ある種の詐欺的な行為をしようとする人に出くわしたことがあります。

従業員が対応していた人だったのですが、途中で話がおかしなことになっていて、色々調べさせてもらったら「クロ」だったので、取引中止にしました。(もちろん合法的な調べ方です)

その時の人が詐欺をしようとしていたのか、単なる愉快犯だったのかわかりませんが、何か「おかしい」と気が付くのもプロとしての経験によるところが大きい気がします。

今回の積水ハウスの事件も、近所に聞き込みまでしていたら気づけていたはずです。

不動産取引は、やはりそれなりの金額が動くので、他人事だと思わず、そういったリスクがあることを胸に刻んでおかないといけないなと思う事件でした。

宮田明典

P.S

ちなみに今回の事件で一番気になるのは積水ハウスの担当者です。

いくら会社が最終的に判断しているとはいえ、63億もの損害を与えてしまう当事者になってしまうなんて、夢でも見たくありませんよね。

 

 

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