時事・知識・マインド

現状有姿という言葉の罠

オフィスのデスクより、

本日は、メルマガを読んでくださってるお客様から質問をいただきましてので、それにお答えます。

その方は今色々と物件を探されている最中のようで、よく「現状有姿」という言葉を見かけていたそうです。

最近内覧した物件の資料にもこの「現状有姿渡し」という言葉が書いてあったようで、その方は営業に聞いたそうです。
お客さま「この現状有姿渡しというのはどういうことですか?」

営業マン「現状そのままで渡すことということです」

お客さま「じゃあ、何かあっても基本的には補償はされないということですか?」

営業マン「そうなりますね」
あなたはこのやり取りの間違えが分かりますか?

ここでいう何かあった時の補償というのは、恐らく瑕疵担保責任に関することかと思います。

瑕疵担保責任というのは、引き渡された後に見えない欠陥が発見された場合、売主の責任で修繕するなどの義務を負うものです。

特に個人間の取引の場合は、この定義があいまいでトラブルになりやすいです。

ちなみに先の「現状有姿渡し」というのは、現況のまま、なんら手を加えず外から見えるそのままで引き渡すということです。

つまり、壁紙の汚れや、ペンキの剥がれなど、現状見える部分はそのままで渡すという意味です。

ですから瑕疵(見えない部分)の欠陥については、責任を負わなくてもよいということにはなりません。

ここのところを先の営業マンは回答をうっかりなのか、ワザとなのか分かりませんが、間違えていたということです。

よく不動産取引において契約書などにも、この「現状有姿渡し」という言葉はかなりの頻度で出てきます。

この言葉にはできるだけ注意するようにしてください。

また合わせて瑕疵担保責任が有るのか、無いのか、期間はどれくらいなのかも確認するようにしましょう。

きちんとした契約書であれば、例えば中古マンションの場合、雨漏りとシロアリと給排水管の故障に限定したり、そのほかの設備什器と期間を分けるなどの対応をします。

契約というのは約束事を書面に残す行為ですから、曖昧なとことは契約の時になるべくはっきりさせておく方が、あとあとトラブルにはなりにくいです。

業者によっては、この現状有姿渡しを都合よく利用しているところもあるので、この言葉が出てきたら注意するようにしましょう。

宮田明典

そもそもインスペクション(住宅検査)と可能であれば瑕疵保険に加入すれば、こういった問題はかなり減るんですけどね。

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