時事・知識・マインド

建物にある「定礎」の意外と知られていないこと

2019年4月6日

オフィスのデスクより、

よく、マンションや大きなビルなどの壁などに「定礎(ていそ)」と書かれた石の板が埋め込まれているのを見たことがありませんか?

おもに「定礎」という文字と「建築年月」などが文字として彫られています。いつごろ建てられたか分かるようになっている単なる飾りだと思っている方もいるかもしれません。

僕の知人は、定礎は不動産会社の名前で、全国のマンションを建てているすごい不動産会社があるんだと思い込んでいたと聞いて爆笑した覚えがあります。

あなたは定礎の意味をご存知ですか?

もともとは建物の土台

昔の建築方法は土台に石を置き、その上に建物を建てることが一般的でした。そしてこの建物の基礎となる石のことを礎石(そせき)と呼んでいました。

柱を直接地面にさすと、害虫被害や湿気ですぐに使えなくなってしまうからだそうです。

そして定礎とはこの建物の基礎となる礎石を定めるという意味の言葉です。しかし近年ではこのような建築の仕方をすることは、無くなり儀式的な意味合いの方が強くなってきました。

今では「定礎式」と呼ばれ、定礎の日に工事の無事と建物が長持ちすることを祈る儀式が行われています。神主さんが、前でお祓いをしていて、後ろの方で関係者が座っているというあの光景です。

定礎式を行うタイミングとしても、一番最初にやるのではなく最近では後半の方に行うことも多くあります。

定礎の中にしまわれているもの

そしてあの礎石の中は、空間になっており、物が収められているのはご存知でしょうか?

その空間には、さびにくい鉛や銅、ステンレス製などの提訴箱が収められ、その中に建物の図面・定礎式当日の新聞・関係者名簿などが収められています。

この箱は建物に埋め込まれている形になっているので、建て替えや取壊しの時にしか見ることは出来ません。大掛かりなタイムカプセルといったところでしょうか?

いかがでしょうか? 住宅を探しているのなら普段以上にこの定礎を見る機会が多いかもしれません。

この建物や土地にはどんな歴史があったのだろうと思いにふけってみるのもいいかもしれません。ちょっとしたトリビアとして披露するのもいいかもしれないですね。

あなたも、もしマンションを内覧する機会があったら、この定礎を是非探してみてください。

宮田明典

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